いよいよ日本海の名所「浜田」を眺めてから、日本海とはお別れです!
山に向かい、雪舟さんのお墓のある「益田市」へ。
まずは「雪舟庭園」を2か所閲覧して、「雪舟の郷記念館」を訪ねます。
ここでは雪舟絵画の非常によくできた複製画を見ることが出来ますし、雪舟関係の映像も常にTVで流してくれています。
堪能したのち、雪舟のお墓参りへ。
旅行中ゆえ、ペットボトルの水をタオルにしみこませて、像やお墓を掃除してきました♪
20代から書こう書こうと思っている「雪舟」という小説をやっぱり書くことをここに誓い、お墓をあとにしました!
そこからそんなには離れていない津和野にて、今度は「葛飾北斎美術館」に行きましたよ♪
ここも複製画が多いものの、充分満足しました。展示品で、北斎の弟子の絵などがあって、そのレベルの高さに驚く。
書籍を2冊購入。
そして、最後の目的地、「長門峡」へ向かいます。
長門峡は、僕の大好きな詩人「中原中也」も詠んでいて、ずっと行きたかったところです。まずは「竜宮淵」に車で行きまして、圧倒的な感動を受ける。
しかし、それもまだまだ序盤でした!!
車を回して、遊歩道の入口へ。
雨になりそうでしたが、ともかくも中也の詩をわかりたいと思う一心で、歩き出しました。
時刻は夕方5時。
これがとんでもない結果を招きます。。
長門峡の遊歩道は人一人通れる程度の幅の道が、絶壁のカスリに延々と続いています。
一番向こうの「竜ヶ淵」まで4.5㌔、などと小さな表示が続きます。
その景観たるやすごい!!!!!!!!!
すごい!!
スゴイ!!!!!
絶対にここなら河童がいる!と思いました。
それに、この谷間を、一匹の竜が静かに飛んでいくことも、
神無月に神々がそのあたりで腰かけていることも、容易に想像できるのです!!
どんどん歩いているうちに、サンダルが歩きにくくなってきたり、残念ながら携帯の充電が切れて撮影ができなくなりましたが、どこまでも歩きました。。
一瞬の稲光。その後、ものすごい雷雨。
山中の雨、そして一人であることが、あんなに心細いものだとは…
迷いましたが、ここまで来て引き返せるか、と雨が弱まった頃合いを見て、竜ヶ淵を目指しました。
思った以上に時間がかかって、到着。
素晴らしい統一感でした。
なんかもう、完璧に他界とは拒絶したその空間で、「ああ、歴史の上にいるんだな」と思いました。
感慨に耽る間もなく、また雨。
これはやばいぞ!と引き返し始めましたが、その時点ですでに夕方6時半…
雨に濡れてサンダルはすべって、危なっかしいです。
それに、どう計算しても、もといた場所から4.5㌔以上あるわけだから、一歩を一秒で歩いたとして一歩が1メートルだとしても、なんと1時間以上かかるわけです!!
歩いてきた道を考えると手摺のあった絶壁はいいけど、手摺のなかったところで夜になったらかなり危険ではないかとビビりました!
急ぎたいくせに、サンダルのおかげで一歩が一秒にも一メートルにもならないのです。
雨がひどくなって、ずぶ濡れでいつもカラげているショルダーバッグを探ると…本当に驚くと同時に、いろんな偶然に感謝しました!
あの鳥取砂丘で購入したレジャーシートが折りたたんで入ってました!
うまい具合に端っこにハトメが付いていたので、拾った木の枝をそこに3本刺して、傘にしてずいぶんマシになりましたが…周囲はどんどん暗くなって行きます。。
これほど「やばい」と思ったののは小学年の時に、瀬戸内のオオクノ島の防空壕奥深くで置き去りにされた以来でしょうか。
ともかく、長門峡の遊歩道の表示で最後に見たのは「あと1.2㌔」の表示で、
それ以降は完っ全な闇でした。
身をもって学びましたね。
1㌔程度が、一歩が、あんなにこわいとは。
ずいぶん長い時間慎重に歩いたつもりで、ようやく街灯もあり、車のところまでたどりついて時計を見ると、まだ20時でした。
ずぶ濡れになった体を拭いて、暖房をかけながら車を出し、心身ともに疲れ果てていましたが、こういう時は人はかえって力を発揮するのでしょうか。
次第に暑くなって冷房に切り替え、雨もあがり、一路福岡を目指しているのですね。
どこかで休めばいいのに、そこから一切の休憩もとらず、なんとその日のうちに福岡の自宅に帰りついていました!
自分でも不思議です(笑)
闇というのは、もしかしたら、こうした罪悪感に似たものを背負わせるのかもしれません。
ともかく、怪我ひとつなくて、よかった。
今回の旅では長門峡以外ではずっと晴天に恵まれたこと、主だった行きたいところには4割方回れたことが、本当によかったです。全体的な感想は後日として、
また山陰をゆっくり旅したい気持ちでいっぱいです。
長々と書き綴りましたが、今回の旅行はここまで。
ブログという形態上、時間軸は逆になりますが、お読みくださる皆さんに感謝です♪
では、また。