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教室にて。

こんばんは、鵜島です。
教室にて、というタイトルで書かせていただきます。

某教室のNさん。
僕が彼女に書道を教えはじめて、三年になります。ということは、はじめましての時は小学三年生だったのですね。
彼女、

ずうっと…



…習字が嫌いだったのです…

きれいに書こうともしない。早く終わらせたい…。集中力は持続できない。枚数も少ないほうがいい。字がきれいなことに、なんの意味も見い出せない。教室の前まで来て、習字したことにして、帰ってしまう時もある。
大声でしゃべる。こうしてみて、というところを嫌がる。

書きだしてしまえば、とにかく習字に興味も意味ももっていなくて、
実際に僕も彼女を理解できずに、
「…やめて、何か新しいことに挑戦してみては?」と勧めたこともあります。

この話の結論から先に言うと…

Nさんは最近、180度変わりました。

僕はですね、広島に戻って来てからしばらくは、「ダメなものはだめだ!」と何度か強く怒っていたんです。わがままで何度言っても聞き分けのない子は、むんず、と捕まえて、「何のために生きているんだ?」とまで言いましたし(すみません(ToT)/~~~)、

とある男の子は本当にひどかったので、つまみあげて投げ飛ばしたりしてしまいました…(すみません(ToT)/~~~)
その男の子は、今でも教室に通ってくれていて、今ではかなり熱心な一人です。そうそう、投げ飛ばした後、抱きしめて「わかってくれよ」と言ったのでした。懐かしい。熱血だな(笑)。


僕は昔から、言葉で言って分からなければどうすればいい?と考えてきた性格なので、この、発展途上でまだ成長の途中である子供たちへの触れあい方に、幾分悩みましたが、前述の「わかってくれよ事件」でやりすぎた!(笑)と思った僕は、以降、怒るということをやめました。

ともすれば、周りで見ている保護者のみなさまがいても、今では決して怒ることはありません。熱血でうまくいくこともあると信じていますが、それではきっと、解決は出来ても、その子の発育につながらないのです。
僕ら教育者が持つ情熱と、怒る指導というのは決してイコールではありません。
ところが、とある教室のMさんは僕のことを「プレッシャーをかけるのが上手い」といいます。

ある時から僕はどうやら指導方法を、直接的なものと自発性を誘発するものとでバランスをとることを見つけたようです。

で…正直なところ全くやる気のなかったNさんですが、今では一枚に時間をかけ、繰り返し文字を見つめ直し、自分の方からうまくいったところを言う、上手くいかなかった箇所を言う…そんな感じです。段をとりたい、きれいに書きたい、とまで言います。

さて、僕はNさんに何をしたのでしょう?
それとも彼女が自分で変わったのでしょうか?

そう考えていて、
あ、と思ったのは、いつか誰かに書いて書いてと言われて、毛筆で「アナと雪の女王」を描いて、そこに『自由自由。練習練習』と書いたのですが現物はNさんにあげてしまったので、写真もありません。
あとひとつ。


ちゃんと接し、怒らなかったこと。

もし、この二つ目の持続がNさんを変えてくれたのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
いま僕が言いたいことは、「人はいつ変わるか分からない」ということ。
とくに子どもさんはいつでも発展途上です。

「今」しか見ない教育ではなく、「未来に託す」方法をじっくりと考えたい。
僕のほうからは決して焦ることはしないで進みたいものです。


【2016/02/11 03:56 】 | 水墨画 | 有り難いご意見(0)
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